そこのお前の外資系勤務と与太話ブログ

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【人間】偉ぶるのは気持ちいいっていう話【本能】

どうも人間として出来が悪いんじゃないかと思ったりします。

まぁまだまだ未熟な人間なのでしょう。

 

そこのお前は人生の様々な場面で自慢や上から目線など傲岸不遜な態度になる時があります。

 

悪く言えば調子乗り

それで痛い目を見たことも何度もあります。

 

それでも、人から褒められたり、よいしょされたり、下手に出てもらったりするのは何だか気持ちいいです。

不自然なまでに強調されるとムズムズしたりしますが、自己肯定感が高い時ほど気持ちよく感じやすいものです。

 

普段、理不尽に高圧的に接されたり、無理しても低姿勢が必要な時が多ければ多いほど、逆に偉そうにできる場面には少し解放感すら感じます。

 

本当にそういう態度をとるにふさわしい実力とか価値があるかどうかは不明です。

むしろ、そうでない方が多いと個人的には振り返って思うわけです。

それでもやっぱり、偉ぶるのは気持ちいい訳です。

 

人間の感情は本当に思い通りにならない

 

自分はすごいはずだって思いこむための防衛機制

自分は凄い!他の人も同じように思ってほしい!という承認欲求

自分が上でお前が下だ!と周りに攻撃する目的

などなど、様々な形で「偉ぶる」欲求が発生します。

 

それが気持ちいいと微塵も思わないかというとウソになります。

 

後で反省したりもするわけですが、放っておいたら心が勝手にそう動いちゃいます。

自分の不遜な態度を相手が飲み込むのを見て、「自分かっこいいな」なんて一人で悦に浸ってたりするわけです。

 

それが許される場合もありますし、意図的にそういう振る舞いをした方がいい場合もあります。

が、そういう場面は非常に限定的ですし、コントロールできている事なんて少ないです。

 

それ以外のほとんど全ての場面ではいいことはありません。

むしろ取り返しのつかないミスにつながる恐れすらあります。

 

本当はもっともっと世界を美しく収めてくれるやり方がある

 

常に謙虚で、相手をリスペクト出来る感性と表現力

相手を観察し、相手を気持ちよくさせる技術

自らの攻撃性を隠し、相手の警戒を緩める間合い

これらをきちんと実践できるならば、無意味なマウンティング合戦で気分を害することもありません。

 

あまりに相手に合わせすぎると都合よくつけこんで来ようとする層も一定層います。

無条件に低姿勢で謙虚であれという事はありません。

 

が、過不足なく謙虚で低姿勢でいられることは本当に大きな可能性を秘めています。

 

 

一流の営業マンや接客業のプロはこれらを技術として極めているのでしょう。

あるいはホストやホステスもそうかもしれません。

 

低姿勢で謙虚でいる技術

 

技術と取り扱うと胡散臭く見えるという方もいるでしょうが、そんなことはありません。

偽善者なんて批判する人もいるでしょうが、論理的には正しくても価値を成しません。

 

世の中、義務的に低姿勢になる時も多いですし、慇懃無礼な人もいます。

全てが自然に心から出るなんてありえませんし、それを「心から出ていない!」と上から抑えても心から出るものではありません。

 

心から出るなら心から出ればいいけれど。。。

 

何でも天然物が一番です。

食材は天然物のほうがおいしいことも多いですし、重宝されます。

髪の毛だってヅラより地毛の方がいいというのは偽らざる本音です。

 

謙虚さや低姿勢だって同じだってことは百も承知です。

ですが、義務的な低姿勢が世の中に溢れている以上、低姿勢を技術として取り扱うことを批判することはナンセンスです。

 

結局、義務的な行動と技術としての行動に本質的な違いはない

 

むしろ、あえて技術として取り扱う分、非常に効果や目的を意識した先進的なものになるとすらいえます。

意識の持ち方を安定させる技術です。

 

ただ、それらの技術を極める前に「偉ぶりたい欲求」を自律する必要があります。

 

「偉い=気持ちがいい」からの脱却 

 

これが最も重要です。

偉いことが気持ちいいという癖や感覚が抜けきらなければ永遠に満たされない感に囚われてしまいます。

アルコールのようなものです。

生まれた時から依存しているんじゃないかって感じなわけです。

 

なぜ偉いことが気持ちがいいのか

 

割と動物としての本能に切り込まなければなりませんが、基本的に強くて偉いとアピールすることは全世界共通で見られます。

ある時は権威で、ある時は物理的強さで、ある時は富の豊富さで。

 

心理学的には特に男性の方が傾向が強いという結果が出ているようです。

誰かより上に立ちたいという本能的欲求がこの心理を作り出します。

(あくまで傾向であって、女性には全くないということはありません。)

 

中学校で仲間外れにされた子が小学校の子を集めてガキ大将ぶってみたり、上司にはヘコヘコするのに部下には超絶強気な中間管理職がいたり。

自分の思い通りになる状況では強さや偉さを殊更に誇示することはよく起こります。 

 

その根源には卑しく振舞うのがあまり気持ちよくないという事があるんじゃないかと思います。

「卑しく」というと非常に侮蔑的な表現ですが、無条件に低姿勢で謙虚でいることは非常に難しいと言えます。

 

敗北や劣後、卑下・平身低頭など、自分を抑圧する言葉の抱くイメージは決して明るくありません。

 

理想の世界は何ですか?

と言われれば、多くの人は、何にも遠慮せずにありのままいいような理想の状況を皆思い浮かべる訳です。

 

時には自ら自由を獲得し、自信を持った成功体験が不遜な態度の原因になってることだってあります。

 

新人が成長した時に少し鼻っ柱が伸びるように、誰かが昇進した時に態度が傲慢になることがあるように。

 

理想的には身の丈に合った自信を身に着け、あくなき向上心と共に謙虚な心をもって世界に臨みたいものです。

 

ですが、それは超絶難易度が高いわけです。

 

文化や地域、環境によっても身の丈に合った自信の程度は変わります。

社会的ヒエラルキーや競争がある以上、偉い=気持ちいいというスパイラルから逃れるのは難しいと言えます。

 

それに、競争心や自己顕示欲・承認欲求が原動力になることだって多分にありますので、それらを一概に否定するのは無粋といえます。

 

偉ぶるのが気持ちいいという体験

 

これ、実は何らかのコンプレックスから出てくるものだったりします。

何らかの形で自分のコンプレックスや劣等感を克服した自分なりのご褒美だったりします。

頑張ったんだから偉ぶっていいぞ!みたいな。

 

財産状況を自慢する人は、昔思うように財産がなかった中で自分でつかみ取った。

とか

ステータスを自慢する人はステータスで人より劣っていた悔しい過去がある

とか。

 

逆に生まれた時からお金持ちで、何一つ不自由しない人はお金を自慢しませんし、さらに稼ぎたいという気持ちも生まれません。

ずっとトップをひた走ってきた成功者は成功自体を鼻にかけませんし、成功以外にも大切なものがあると言ったりします。

イケメンや美人に限って顔が全てではないなんて言ったりするものです。

 

自分が何かを克服したり、努力の末に勝ち取ったものに関しては人は自分自身のことを殊更にアピールしたくなるように心理的にできているのです。

 

本当に皮肉な現実ですが、自分の努力や苦労に比例して偉ぶりたい欲求も増す傾向があります。

 

 

ですが、この自分自身を自分自身たらしめる成功や自信への執着を捨てないと偉ぶる事が気持ちいいという体験から離れられません。

まるでジェダイの修行のようです。

 

一度染み付いた自分自身へのご褒美心は気を抜くとすぐ出てくる。 

 

実際、これを塗り替えるには

  1. 偉そうにする事で大きな失敗する
  2. 低姿勢・謙虚さを実践する事で大きな成功を掴む

等のように結構ドラスティックな変化が必要だったりします。

特に2点目は不可欠かと思います。

 

ただただ低姿勢でいなきゃ!と思ってばかりでは本質的な解決になりません。

その状況を克服したらまた元に戻ってしまいます。

 

なので、少しでも低姿勢で謙虚な状態による成功体験を積みたいものですが、そう簡単には行きません。

だからこそ年月がかかるのです。

 

一度尖った鼻っ柱を折られても、再度つなぎなおして、丁寧に尖らないように再研磨する。

過剰な自信、相手への甘え・要求する心など絡み合う様々な心を柔らかくして臨む。

 

非常に地味な、時にはもどかしい想いを積み重ねながら獲得していく必要があります。

運が良ければ衝撃的な体験を通して、身に沁みてわかる場合もありますが、それをアテにするだけでは不安定です。

 

あえて低姿勢を貫くことで相手から多くのことを引き出す。

低姿勢を貫くことで悪目立ちせず、平穏な日々を送る。

謙虚に相手に接することで味方を増やしたり、社会的つながりを広げる。

 

などなど攻撃的、高圧的なやり方では得られない何かを得るという体験がその技術を高めてくれるでしょう。

 

まだまだ道半ばなわけですが、コツコツと自分に染み付いた過剰に相手に対して誇示したい欲求を引きはがしていくことを意識し続けます。

いつか、技術が向上し、偉そうにしていては得られない大きな何かを得ることを夢見ます。

 

もっと成熟した人間になりたいよ~。。。