モノマネが上手い人は英語が上手くなる話
案外聞き取りにくい日本語式英語発音
なぜ日本人は日本語発音がなかなか抜けないのか。
そこのお前もある程度しゃべれるようになった今でも少し日本語っぽい発音は出てしまいますが、だいぶ抜けてきました。
自分の英語の発音が通じなくて困った経験は多くの人が持っていると思います。
首を傾げられたり、聞き返されたり。
旅先で注文しようとしたら全く通じずに困ったり、キレ返されたり。
どうしても通じなくて必要な交渉ができずに困ったり。
そこのお前もそういう経験は嫌というほど繰り返してきています。
自分の発音が上手く伝わらず、意味が分からないと呆れられたり、たどたどしいしゃべり方で伝わらなかったり。
そのたびに恥ずかしさや悔しさ、時には恐怖が混じった言い表しにくい感情に包まれます。
ぶっちゃけ、日本語的英語発音って少し聞き取りにくい
日本人の耳には最適化されているので日本人同士でしゃべる分にはお互い分かり合えるのですが、日本語を知らない人からは非常にわかりにくいものです。
が、それでも日本語っぽい発音での英語ってなくならないものです。
昔は英語の発音記号を勉強させて覚えさせるということもありましたが、目で見た記憶の発音記号では限界があります。
実はそこのお前の勤める外資系企業でもネイティブのように英語を取り扱える人はそう多くありません。
癖のあるいかにも日本語って発音をしている人も多いです。
50歳前後のベテラン世代になると昔ながらなカタカナ発音の人も数多くいます。
若い世代の方が英語に対する親和性も高く、そこそこの発音でしゃべれる人の率は高いです。
パーフェクトな発音でなくてもコミュニケーションは成立するが。。。
が、発音の微妙な違いで表現力・テンポの良さ・伝達精度の部分である程度のロスが発生していることは間違いありません。
実際、そこのお前の上司の何人かもそんなにしっかりした英語をしゃべるわけではありませんでした。
それ故に外国人のお偉いさんとのコミュニケーションに苦しんだり、伝えられなくてみすみす差し込まれている場面をよく見ました。
日本語的英語発音になる原因は主に下記2点
そもそも英語のきちんとした発音ができない(または自信がない。)
本当に日本語発音がわかりやすいものだと思い込んでいる。
この2点は該当する人は多いと思います。
発音に自信がない
このうち、自信がないというだけであれば、練習すれば自信を手にできます。
口と耳に覚えさせるために量を積む意識を持てさえすれば乗り越えられる部分です。
後述しますが、量を積むにしてもモノマネがもってこいです。
問題はもう一点の方です。
日本語発音は問題ないと思っている。
日本語発音のようにはっきりとしゃべった方がいいと思っている人、結構いるんです。
外資系企業にすら。。。笑
そこのお前が入社して間もなくして付いた上司なんかはそうでした。
実はこれ、わかりやすくしようと思って日本語発音にすると結構ドツボです。
逆に日本人以外の英語話者からはわかりにくかったりします。
ネイティブスピーカーであれば何とか意図を汲んでくれる人はいます。
が、ネイティブでない英語話者であれば伝わらない可能性はぐんと上がります。
日本語的発音がもたらす弊害
いくつかの記事で触れていますが、英語は言語です。
発音もその1要素です。
単に発音と言っても色々あります。
リズム・抑揚・緩急・音の出し方。。。などなど
実はこの部分で結構日本人と外国人は感覚が違うのです。
日本語的リズムや音の出し方をすると日本人同士では非常にわかりやすいです。
というのもお互いの耳がその通りに最適化されているため、簡単に解釈できるわけです。
が、その感覚が違うと全然違って聞こえるのです。
鶏の鳴き声が日本語では「コケコッコー」なのに、英語では「クックドゥードゥルドゥー」となるように同じ音を聞いても識別する音が大きく異なるのです。
この感覚のことを英語耳と言ったり、イントネーションと言ったりするのです。
驚くことに全く理解不能なインド訛りやイタリア訛りですらそれぞれの人にとっては最も聞き取りやすい発音なわけです。
昔のインド旅行で、専属ドライバーが「パルキン!パルキン!」って連呼しているから何のことかと思ったら「Parking(パーキング)」だったり。。。笑
そこのお前も彼らの発音に慣れるには時間を必要としました。
なんなら、今でもちょっと苦手意識があるぐらいです。
こういう癖のある英語のことを「生きた英語」なんてひと昔前は呼んでいましたが、要は一人一人英語には癖がある訳です。
教材のようにプロが完全に用意したお手本しかりの英語の真逆です。
そういった癖や特徴のことを総称して「生きた」と表現しているわけです。
世界的に見れば日本語的発音もその一つです。
Ugly(醜い・ダサい)とAgree(同意・賛成)が日本語表記だと「アグリー」で全く同じなのも、Engrishと揶揄されるのもすべては癖です。
それに、一度口や耳の癖が定着してしまうと案外変えづらいものです。
一度定着した英語の発音はなかなか変えにくいです。
東京にいるのに関西弁が抜けない人がいたり、ふとした瞬間に方言が出るのも同じ理屈なわけです。
染み付いたものを完全に抜くのは難しいです。
日本語の微調整ですらそれぐらい難しいのです。
アナウンサーもキレイは発音発声を目指してトレーニングをするように、自分のしゃべり方を変えるには声を出し、口を動かすしかないのです。
英語での発音は日本語よりも矯正が難しいです。
が、ある程度近く寄せることはできます。
発音をある程度形にするにはモノマネ力が重要
モノマネの要領でパクるのがおすすめです。
教科書ではあまりそういう教え方はされませんが、基本に忠実になることを意識するよりも、それっぽくなるように工夫するほうがかえっていい効果を得られることがあります。
特に、ひたすらモノマネをすることを意識すると案外効果があります。
よく伝わる人の言い方や発音をひたすらパクることに集中すると結構効率よく口が覚えてくれます。
ちょっとデフォルメするぐらいで極端にマネすることでちょっとずつ自分の中の限界点を拡張することができます。
頭で考えながら進めるよりも、今の似てた!似てなかった!ぐらいで判断するほうが体感上は効率が良かった気がします。
定量的なデータはありませんが、頭で考えるとどうしても日本語思考ベースで進んでしまうため、言語を介さない感覚での判断の方がより素に近い判定ができるというのが個人的な感覚です。
実際、極端なものマネを挟むと自分の出せる音の幅が広がるので、自然と日本語発音から脱却できるようになる訳です。
実は日頃から音を出す表現力を磨いてる歌手や役者の方は音をきれいに出す事ができるのです。
それは自分が出せる音の幅が広く、いろいろな出し方を知っているからと言えます。
実は英語は全くわからないけどものすごくきれいな発音で「I can’t speak English」が言えちゃって混乱を招いたりするそうです笑
それぐらい、モノマネ上手は英語発音の上達を早めます。
映画やドラマのセリフのモノマネでも身近な英語話者のモノマネでもとにかくこの人みたいな発音になりたいなって思える人のモノマネをすればいいのです。
(※そこのお前は一時期スターウォーズにドはまりしていたので、セリフを完コピするレベルまで見まくっていた時期があり、そこでかなり基礎が出来上がりました。)
正直、発音は単語の暗記や文法知識よりも習得にムラがあり、ついでに発音がいいことを揶揄する呪いも踏まえて、日本では非常に身に着けにくい技能になっています。
キレイなキレイな発音でなければならないということはありませんが、少なくとも他の人に伝わりやすいようにするにはよく伝わる人が喋るものをそのままコピーしちゃうのが一番シンプルであり、有効です。
完璧なお手本をあえて厳しく求める必要はありません。
だって言語は伝わってなんぼの世界だから、伝わりさえすればあとは誰も気にしない部分の精度なんてどうでもいいのです。
発音を習得するには実はモノマネが最も近道です。
英語の授業では物まねコンテストぐらいのレベルから入ったほうが面白かったりして笑
(※それにしてもそもそも英語をきちんとした発音で喋れない教師は今後増えていくんでしょうかね。。。そこのお前の子供のころの英語教師はそろって日本語発音でしたが。。。)