そこのお前の外資系勤務と与太話ブログ

凡人が行く外資系企業勤務やキャリアの与太話や裏話。緩いのと辛いのまぜまぜ。人見知りやビビりだって人生案外イケるじゃんって思ってもらうための与太話。毎週月曜・水曜・土曜日更新予定

【海外赴任】もう一周、欧州生活を最初から繰り返すとしたら?その1【キャリア】

欧州生活は非常に悔しい想いの残るものでした。

 

自分自身への期待や想像を超える1年にはできませんでした。

ある程度やれるという手ごたえはあったものの、克服しきれなかった大きな課題を認た年でした。

 

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やはり日本で出来たようにはできない

 

とはいってもからきしダメということはなく、ある程度の成果と信頼を得ることはできました。

 

ですが、パフォーマンスも下がるし、結果としても満足いくようなものが達成できなかったと思っています。

赴任前直近3年程度から比べるとはるかに悔いの残る消化不良の時期でした。 

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それもそのはず。

そもそも、メジャーリーガーやサッカー選手等に代表されるアスリートでもそうですが、日本時代に比べて比較的成績は下がる傾向にあります。

特に海外が本場のスポーツであればなおのことですよね?

 

あのイチローですら日本と比べて成績は下がったし、大谷もホームランはそん色ない数字なものの打率自体は下がっています。

逆にメジャーリーグからきても思ったような活躍ができずに帰っていく外国人だっているわけです。

グリエルとかユーキリスとか

 

例にもれず、欧州で成績が下がることは避けられなかった。

 

まぁポジティブに考えるならば、日本で積み上げたことは間違いではなく、それなりの成果を挙げていたとも言えます。

が、それは純粋な個人の力量ではなく、周りも含めた環境との組み合わせのおかげということです。

 

将来にわたっていい意味にするとすれば、自らの周りの環境に感謝するという心を強く感じたことでしょうか。

 

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これだけは日本を離れてみないとわからなかった気がします。

 

これからあまりそういった真新しい経験をリスクなしでできる機会は少なくなると思うので、そういう意味では非常にありがたかったです。

 

欧州で文句なしと言えるパフォーマンスではなかった原因

 

理由は主に4点で説明できます。

なぜなぜ分析の第一階層でいうと以下の通りです。

  1. 言語の違い
  2. 人脈や人間関係の違い
  3. 企業規模・組織文化の違い
  4. 孤独な私生活環境

基本的には環境の変化が直接大きな影響要因になっています。

敗因はその変化に対応しきれなかったことだと思います。

 

では、なぜこの4点の環境的要因に強く影響を受け、対応しきれなかったのか?

 

ここからが、なぜなぜ分析の第2階層です。

 

本当だったらもっと効率よく出来たかもしれないと自分でも思うシーンもありました。

本当は高い評価が欲しいところでしたが、胸を張って高い評価をくれと主張できる立場ではありませんでした。

 

さて、そんな欧州生活での悔いの残り方ですが、今日はたらればの話をしてみます。

 

普段は仮定の話などしても仕方がないと大見得切ってどや顔をしていますが、今日だけはしっかりと自分自身と向き合ってみたいと思います。

 

もう一度欧州生活をループできるとしたら何をするか?

 

上記のなぜ1に基づいてどうしたら環境の変化に負けない個人の実力を持てるかを考えてみました。

もちろん、環境選びが非常に重要なのは言うまでもありません。

自分が活躍できる環境で活躍すればいいといつも言っているわけですが、それだけではありません。

 

競争優位性だけでなくキャリアとしての生存力を高めるにはより多くの環境で活躍できる方が強いわけです。

 

欧州生活のテーマはいかに慣れない環境の中でも生きることができるか?だった。

 

結局、最高のパフォーマンスを出すにあたっては、環境に最適化することが求められます。

日本に最適化した人がいきなり海外に出た時にそう簡単に同じパフォーマンスを出せるわけではないといえます。

特に単身で乗り込んだ場合はなおのこと簡単ではありません。

 

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ある企業に最適化しすぎると、そのほかの企業で活躍できなくなるなんてていうのは国内の転職でも起こりうる話です。

だからこそ年齢が行き過ぎた人の転職活動は敬遠され、難航される傾向にあります。

 

どんなスーパースターでもこの3点から非常に大きな影響を与えられてしまうことは避けられません。

そこのお前だけでなく、そこのお前の会社から海外に行った多くの日本人も日本と同じ評価を得るということは非常にハードルが高いです。

 

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悔しい想いはありますが、幸いなことに長い人生、次のチャンスはまだまだあります。

が、無策で挑むのはさすがにもったいないわけです。

 

次の海外赴任リベンジのチャンスに備えた考察 

 

PDCAなんてかっこよく言う人もいますが、簡単に言うと次もっとうまくやるならどうするか?という話です。

 

言語の違い

 

キャリアのスタートとして5年以上を過ごした日本と全く初めての欧州ではさすがに積み上げたものが違い、スタートラインが異なりすぎました

なんなら、日本語でのコミュニケーションと英語でのコミュニケーションの差なんて20年以上の積み上げの差があります。

 

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それに英語力ももともと高いレベルにあったとは言えません。

 

日本の中では高いエリアに位置していたのは間違いないですが、欧州できちんと張り合っていけるレベルではありませんでした。

特にテンポの速い議論についていくのに本当に苦労しました。

 

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日本でやっていたように同じようにできると思ったら甘いですね。

 

ただ、もっと改善できたんじゃないかとか、もっとうまくやれたんじゃないかと思うわけです。

 

人脈・人間関係の違い

 

日本で保持していたレベルと同じぐらいの人脈や人間関係があったとしたら?

という問いに関しては、もっとよくできたハズだと信じたいです。

 

特に誰が何を知っていて、どういう癖がある人なのか?

 

という点を把握することにすごく時間がかかりました。

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特に必要な人間にたどり着くのに多大な時間を要しました。

追い打ちをかけるように、限られた時間内にリーチしないと捕まりません。

日本のように遅くまで連絡が通じるなんてことはありません。

 

これにより、最初は様子見でおとなしくするスタイルのそこのお前にとっては不必要に時間を要しました。

 

本当だったらもっとアグレッシブに行かなければならなかった

 

そうでなくては短期間の間に爪痕を残すことは不可能でした。

日本のように5年かけてたどり着くなどではなく、もっと短いスパンでアピールし、インパクトを残す必要があるわけです。

 

それに気が付いた時に、自分自身の実力が日本において築いた人脈や長い時間をかけて積み上げた人間関係に依存していることを痛感しました。

そりゃ当たり前の話なんですが、ちゃんとは認識できていなかったようです。

 

企業規模・組織文化の違いの話

 

そこのお前の勤務する外資系企業は世界的には大手ですが、日本支社はせいぜい中小企業規模です。

そのため、自分で考えた事がそのまま自分で動いて自分で成果を刈り取るスタイルでした。

 

逆に欧州本社は押しも押されもしない大企業

 

同時に欧州全土を見るという非常に幅の広い業務範囲でした。

 

そうすると当然一人でやるのは無理なわけで、自分の役割は非常に細分化されますし、様々な人と協力しなければなりません。

 

すると当然働き方も変わる訳です。

 

個人個人がバラバラに動こうとするとどこかで不一致が発生するので基本的にはトップダウンで決めます。

上がやると言ったらやる。

それ以外のことは優先順位を落とすわけです。

 

日本だとそれでも何とかねじ込めたりするわけですが、海外ではそういうわけにはいきません。

優先順位の落ちたものは誰もやりませんし、やらなくても誰も責めません。

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すると非常に長期間を必要とする仕事が増える訳なのですが、単年でやってきて一からはまり込む点が上手くいきませんでした。

大企業は大企業らしく組織の中で泳いで大きくなるのに時間がかかります。。。

 

企業文化の違いだけでなく、個人行動の違いもありました

 

何か会議をしたとして、どういう立ち回りをすればどう人が動くかという点も理解するのに時間がかかりました。

 

とりわけ日本と比べると大きく違います。

日本よりも誰が何をいつまでにやると明確に指定しないと、するするっと逃げられてしまったり、なかったことにされたりという落とし穴がありました。

 

本当に明確に他人の守備範囲にボールを落とさないと誰も拾いません。

 

境目にボールが転がっていても誰も拾いやしません。

まぁそうかなとも思うのですが、働き方としては効率的です。

 

本当はもっと頑張れるけどあえて頑張らない。

 

 

全体的に漂うこの感じが最も印象的でした。

なぜなら一人で頑張ったところで動く部分はたかが知れているから。

とか

無理してやればやるほど搾り取られるだけだから

 

といったところでしょうか。

 

さすがはビジネスに余裕がある大企業です。

 

結局はマンパワーというよりはシステムによって動いています。

 

もちろん一人で頑張って効果が出るものはやればいいのですが、一人だけが先走っても動かないわけで、結局は遅い部分に足並みを合わせることになります。

すると、優先されない一人では動かない仕事はやらない。となる訳です。

 
これは非常に不平等な部分を抱えたシステムだと思う。

もし運よく自分のやっている事が優先的な仕事になれば一気に物事が動き出しますが、逆に優先されないとなると一切のチャンスが生まれなくなるわけです。

 

小さい企業であればまだひっくり返すチャンスはありますが、大きくなればなるほどそれが難しくなります。

そういった大企業としてトータルでは効率的な働き方を理解するのに時間がかかりました。

 

孤独な私生活環境

 

 

単身赴任だったわけですが、結構ツラいです。

親友や家族はすべて日本に置いてきています。

時差もあるのであまり時間も取れません。

 

日々の何でもないことを共有し、共感できる人が恐ろしく少なくなった

 

まぁちょっとこれには参りました。

外国人の友人もできないことはありませんが、それでも本質的に共感できるかというとなかなかそうはいきません。

 

英語で深い話をできるほどの表現力はありませんし、彼らも彼らの生活があり、あんまり甘えるわけにもいきません。

 

これは日本人に限らず、同じ欧州の他の国からきている人でも感じる

 

やっぱり親友や友達の存在は大きいわけです。

そこが満たされないと寂しい気持ちは募るのは世界共通のようです。

 

それを感じないで済むような場合もありますが、それなりの運と努力を必要とします。

まぁ気が合う人が出てくる場合もあれば、からきしダメな場合もあります。

 

こういうのは留学などの学生の方が関係を作りやすいんじゃないかと思います。

会社勤めだと結構な確率で同僚たちがみんな夫が妻が子供がと家族の方に行ってしまうので単身赴任者には寂しい日々が待っています。

 

こんな気が付きがあったわけです。

 

 

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学んだことを活かしてもう一度仕事するならどのように戦っただろうか

これは次の記事で書きます。

 

一度ここで切ります。