そこのお前の外資系勤務と与太話ブログ

凡人が行く外資系企業勤務やキャリアの与太話や裏話。緩いのと辛いのまぜまぜ。人見知りやビビりだって人生案外イケるじゃんって思ってもらうための与太話。毎週月曜・水曜・土曜日更新予定

【対海外】議論する力・主張する力に垣間見た外資系企業本社の強さ【外資系企業】

そこのお前は所属する外資系企業の欧州本社での勤務を経験しました。

 

そこで自分の力の無さを痛感した一つの技術があります。

 

言い返す力

 

です。

  

正直な話、日本支社での在職期間ではいくら外資系でもベースは日本人が集団ですし、取引先にはコテコテの日系企業も多いです。

 

なので、場合によっては日系企業として海外に大体に展開している会社よりも日本人らしい働き方やスタイルが染みついている場合もあります。

 

そこのお前も日本では比較的アグレッシブな方だと認識されていました。

 

ですが、いざ外資系企業の本拠地に乗り込んだ時にはかなりのカルチャーショックを受けました。

 

特に欧州本社は選抜された人々が鎬を削る出世争いと評価稼ぎに満ち溢れた良くも悪くも大企業っぽい環境でした。

 

彼らは本当に見せ方と主張の仕方が上手いです。

 

単に口が上手いというだけでなく、多少苦しい状況に陥っても簡単には譲りませんし、言い返す力も抜群に強いです

 

この言い返す力がそこのお前には著しく欠けていました。

どうしても議論のつばぜり合いでは連戦連敗が続き、敗北感を感じる日々でした。

 

敗ける理由

どうしてもここぞという場面で勝負手となる言葉を返せないのです。

原因はいくつか思い当たるのですが、 

 

いろいろ考えながら慎重に話をするスタイル

単に遠慮しすぎているだけ

英語で思考する瞬発力がない

 

それでも敗けっぱなしは嫌なので、つばぜり合いになる前に決められるように事前の準備をしっかりすることである程度はカバーできるのですが、土俵際に追い込まれた時には力なく押し切られてしまいます。

 

 

事前に準備していたエリアであることも多いですし、考えれば必ず返せるものなんですが、すぐに出てこないのです。

 

ビビりで臆病で気にしいのそこのお前にとっては久々に小さいころから抱えてきたトラウマを掘り起こされるような気持ちでした。

 

言い返す力

 

これ、一般的な日本人がもっと意識するべき力かもしれません。

そこのお前は外資系企業の本社でようやく痛感しましたが、日本ではあまり意識したことがありませんでした。

 

即座に的確に言い返す。

 

ちゃんと自分の考えを即座に整理して表明する。

相手がわかってくれるはずだと期待せずに、相手がわかるまで言い続ける。

相手が反対すると知っていても自分の主張を通すために立ち向かう。

 

事実、簡単に下がらずに言い返す力があればもっといい仕事ができたのに。。。と思う事が多いです。

 

これは、ただ怒り散らしたり、勢いで押し切ろうとすることではありません。

それは外資系企業でも嫌われます。

 

ですが、負けを繰り返す過程で、相手の反応やその後のことを気にせず、感じたことや考えたことがロジカルに説明できるならば、迷わずに言い切った方がいいということがわかってきました。

 

彼らは間違っていることを言ってくるよりも、何かを思っているのに言わないことに対して違和感を覚える。

 

仮に言い返したとしても間違っている場合はその場でさらに言い返しますし、多少不快に思ったとしても、黙って勝負を避けるよりはその場で決着をつけて、忘れようとします。

 

不快な議論が何度も続くと彼らもさすがに勝負を避けますが、多少のケンカであればその場で納めてくれます。

 

対して、そこのお前は後から

考えたらこういえばよかった!とかなんであれを言えなかったんだ! 

など様々思い返すのですが、時すでに遅しです。

 

結論や次のステップは既に決していますし、今更覆すには非常に失礼な話です。

前の記事では瞬発力と表現したりもしましたが、本当に彼らは瞬発力のある議論を行います。

 

つまり、根回しや下ネゴを重視する日本人の働き方にはなじまない文化での勝負です。

当然ヨーロッパで身一つで戦う以上、このルールで勝負をしなければならないわけです。

 

悔しい思いをしたことは数知れず、自分の無力さを痛感する日々が続きました。

 

よくよく考えると、そこのお前の外資系企業に限らず、欧州に人は本当によくしゃべります。

職場でもガヤガヤしゃべりますし、お店やレストランでもよく会話をします。

 

それに電話もよくしますし、SNSを利用したコミュニケーションも活発な印象があります。

 

人生における「話す」の割合が日本人に比べて多いんじゃないかと思っています。

 

おそらく外資系企業の本社に限らず、普段から話すトレーニングをしている人々は自然と強くなるものだと思います。

 

そうすると当然脳内での話す内容の組み立ても早くなります。

 

よくしゃべる人は寡黙な人よりも口げんかに強いように。

 

喋ることを職業とするテレビタレントや芸人が人よりも口が達者なように。

 

営業職として努力を重ねれば話術が上達するように。

 

欧州の人の人々は本当に議論すること、会話の中で相手に言い返すことに関しては圧倒的に強いのではないかと思います。

スタンダード自体が高いと言えます。

 

かたや、慣れない英語を使い、日本人としてあまり議論や話すことを中心にした教育課程を受けてこなかったそこのお前は圧倒的な差を痛感しました。

 

外資系企業の本社経験の中では最も己に足りないスキルを痛感した瞬間でした。

 

解決策は量を積むことのみ

 

ですが、こればかりは練習や実践を積み、ひたすら量を積むしかないかもしれません。

結局、技術的には非常に広範な範囲の根幹をなす超基礎です。

 

あとはその精度と速度を向上させるだけです。

 

野球でいえば、どれだけ速い球についていけるか?という事と同じです。

 

目が慣れれば当たるようになりますし、スイングスピードが上がればいい打球で打ち返せるようになります。

 

そういう意味で、そこのお前は「言い返す」という技術でいうところの目の慣れとスイングスピードが圧倒的に貧弱だったことになります。

 

 ですが、おそらく、日本人が抱える環境的なハンデだと思います。

元々、文化的にはがっぷりよつの議論をすることを良しとはしません。

 

相手の事情を慮る事

穏やかに譲り合い

空気を読む

 

などに代表される言葉にせずとも相互理解を図ることを良しとする文化もあります。

 

そして、会社に入ったとしても、あまり衝突をしないようにすることを良しとするワーキングスタイルです。

そもそも言い返したり、ことさらに主張することを練習することがないので、それはそれは技術が育たないわけです。

 

この点は海外勢とのやり取りをする上で日本人が気を付けておかなければならない点です。

 

ネット上で文章によって議論することともまた違います。

生で行う話すことを前提とした議論です。

 

この瞬発力は単に文章を書いているだけでは身につきません。

 

そこのお前も欧米のスーパースター軍団に割って入れるような技術を身に着けたいものです。。。

 

長い道のりですが、意識をすれば確実に一歩ずつ前進することを信じるのみです。

 

ビビる心を抑え、ちゃんと土俵に上がることを意識するのみです。

 

概念は理解しているので、あとはいかに精度よく素早く出せるかだけです。。。