【謎】外人、記憶力が悪い?話【海外キャリア】
これから日本を飛び出して海外で日本人以外にどうしても頭に入れておいてほしいことがあるんです。
今日の話は非常に細かい話ですが、もっと大きな概要はこちらから見てみてください。
超スペシフィックなタイトル。
どうも自分だけの現象かほかの人の多くのそう感じているのかは不明ですが、かなり印象的に残った部分ですので書いておきます。
そこのお前はヨーロッパでの実務経験を積んでみたわけですが、その中ですごく気がかりなことがあります。
ヨーロッパ本社には非常に優秀な層が入ってくるいわゆる本丸集団なので優秀層と考えてよいはずですが、彼ら。。。
記憶力が非常に短く・低い
2か月前や3か月前のことはほとんど覚えていない。
下手すると2週間たっただけでもう話が変わっていることがある。
もちろん日本人でもそういう人はいたりするわけだが、なぜかその割合がやたらと多く、目立つ。
特に仕事に関連する内容で元々の指示を忘れていたり、当初の経緯を忘れたりした上で蒸し返されたりすることが多いんです。
要は同じ話を何度もするということがあり得るということなんです。
理由は不明
日本人の方が暗記や記憶を軸とする教育を受けてきたから記憶力が高いとか
漢字をたくさん覚えるから記憶領域が発達しているとか
それっぽいことはなんとでもいえますが、本当のところは不明です。
それにちゃんとした記憶関連の能力差があるという客観的データもないんですが、どうしても感覚的にはやりづらかった覚えがあります。
なにしろ覚えているか覚えていないのかわからないので、どこから離していいのかが全然読めないんです。
例えばあるデータ分析をしたとする。
1、全体のコストを支社ごとに分けてそれぞれまとめてくれ
了解。いろいろ切り口はありますが、コスト項目で切ったものや事業単位で区切ったものなど複数バージョンいりますか?
いや、不要だ。支社ごとで見たい。
了解。
として、いろいろとデータを集めながら進める。
2週間後、完成したので見せるとする。
2、この仕事はありがたいが、これをコスト項目ごとで総計が見たい。
これは前の指示ではいらないといわれましたが・・・・?(※割と高確率でとっさに出てこない)
そうだったっけ・・・!?ごめん!
でもこの切り口で見たい。
はぁ。。。では作り直しますが・・・
という感じで突っぱねてもらちが明かないのでやり直す。
ーーーーー
まぁ最初のころはびっくりしましたが、慣れるとともにどう手のひら返されてもいいようにある程度最初から意識してアウトプットを設計するようになりました。
彼らは議論の場における瞬発力は優れているように感じます。
多少粗い論でも平気でぶち込んできます。
細部も含めてちゃんとしたものが思い浮かぶまで考え抜くなんてしないです。
思いついたことはすぐに言います
悪く言えば思慮浅く、よく言えばテンポがいい。
だが、このテンポの良さに乗せられて、細かいところまで頭に入れたいい議論にならずに、浅いところを撫でて終わらされるというケースも目立つんです。
いくつか想定する対応を用意していてもぱっと出てこなかったりして、うまく深入りできずに、手のひら返しに押し切られることもあります。
これはちょっと気を付けなければならないなと思いました。
というかそれを知っていたら最初から対策を打ったのになぁと思うんです。
日本語だともう少し跳ね返せる率は上がったかもしれないが英語だとやはり多少は下がっており、もどかしさが激増しました。
それでも彼らはフラストレーションなく生きているようです。
これを見たときにキャリアが始まって以来の疑問が解けたました。
「なぜ外人はあんなにその場しのぎをしたがるのか」
こう思ってました。
偉い人が日本支社に来ては無茶苦茶なプレッシャーをかけて帰っていくのですが、彼ら、3か月前と指示やコメントが変わったり、同じことを話したりしていてどうも意味が分かりませんでした。
ただ外国から来るとりあえずハッパをかけに来る偉い人という印象しかありませんでした。
偉い人は他にも気にすることが多いから一々覚えてないだけかと思いました。
欧米に来てみたら大多数がそうでした。
どちらかというとやりながら作っていけというスタイルの方が奨励・歓迎されることもあるようで、細かいところまで覚えてこだわっていくというよりはその時その場での最善を瞬発力で考えることに重きを置いているように見えます。
これのいいところは、
決着の出ない些細な問題があっても勢いとスピード感で解決しやすくなる事
そもそも問題解決に向けて着実な前進と雰囲気が出来上がることから、流れに乗せて進めやすいこと
逆に悪いことは
毎回毎回ややゼロベース寄りにその場で考えるものだから、見落とされる課題が出る。
せっかく詳しく調べても全部が覚えられないので、思考の範囲から外れて議論が進みやすいこと
同じことを何度も繰り返すリスクを孕んでいること
日本人にしてみれば突っ走っては忘れていろいろ繰り返しながらやるよりもスタート時にきちんと計画を練って進める方が好まれますが、どうもそのようにはできていないようです。
あまり多数のことを同時に頭に入れて考えるということをしません。
おそらくこれは外資系企業と日系企業のスタイルの違いという文脈でも少なからず影響を与えていると思います。
多方面に細やかに配慮しながら進めようとする日本に比べて、彼らは主要な指標が良くなるんだったらそれで突っ走らそうとしてきます。
思考に粗があるより、何も動かない方にストレスがたまるみたいです。
時にはエグいごり押しを混ぜながら、とにかく場を動かそうとします。
日本人は感覚がわからないので困ってしまいますが、外人はそれを見て同時に困ったような顔をします。
実際、動き出しちゃうと成果の速さや量では圧倒できます。
どうも一般的に描写される日本人の国民性になじまない部分もありますが、記憶力で戦うよりは瞬発力で戦うようです。
そこのお前にとってはこの戦い方に慣れるのに少し時間がかかりました。
だが、これを理解しておかないといつまでも日本での常識にとらわれ、あまり長所を出せないで終わってしまう可能性があります。
わかって得意なスタイルを出すのは構いませんが、無自覚・無批判に自己スタイルを貫くと思わぬ苦戦を繰り返すかもしれません。
これから海外で活躍する方は是非頭に入れて周りを見てみてください。
多少思考をそぎ落としても動こうとする彼らのいいところもありますが、細かいところまで気を配り、丁寧に仕事するスタイルがウケる場面もあります。
それの使い分けを理解できるとかならず、人生はラクになると思います。
取り留めないけど、そんなかんじ。。。