そこのお前の外資系勤務と与太話ブログ

凡人が行く外資系企業勤務やキャリアの与太話や裏話。緩いのと辛いのまぜまぜ。人見知りやビビりだって人生案外イケるじゃんって思ってもらうための与太話。毎週月曜・水曜・土曜日更新予定

【社会人】ゆとり世代があってゆとり親世代がないじゃんって話【謎理論】

そこのお前はばっちりゆとり世代です。

平成生まれですし、物心ついた時には土曜日は毎週全休でした。

 

それでも世間でデフォルメされて言われるような円周率を3きっかりで教わったというような極端なこともなければ、ゆとり教育の主軸である絶対評価のみならず相対評価も高校以降で経験しています。

 

体罰は経験したことがありませんが、体育会系的上下関係は部活で経験しました。

 

その一方で、毎年春になると「ゆとり世代」の新入社員によるトンデモエピソードが取り沙汰されています。

確かに、同じ「ゆとり世代」でも擁護できないレベルの酷いものがあることは事実ですし、批判だけでなく、いろいろな感想が寄せられていることも確かです。

 

これはそこのお前が新人時代にも実際に経験した批判なのですが、何年たっても今から書く話だけは納得がいかないので書いておこうかと思います。

 

ゆとり世代にとってのゆとり教育

 

そもそも、このゆとり教育、そこのお前も含めて生徒が自主的に選択して受けた教育ではありません。

 

目の前に非ゆとり教育の選択肢が用意されていればよいですが、ゆとり教育以外の選択肢は私立に行くしかありません。

 

そもそも、義務教育開始段階では選択肢があったとしても子供ですので判断できる水準にすらありません。

 

つまり、周りの大人たちから前はこうだったなんて体験談を語られつつも、周りにはゆとり教育しかありませんでした。

 

なので、自分がゆとり世代として、能力が欠如しているんじゃないかという正体のはっきりしない曖昧な不安にはさいなまれるわけです。

 

さらに、一体どの程度頑張れば前の世代と遜色がない状況になるのかははっきりしないままなんとなく警戒・批判され続けてきました。

 

また、実際に劣っているかどうかについては人生30年近く経験を積んでいる中で、あまり大きな差を感じたことはありません。

 

ゆとり世代じゃない人はやっぱり違うなー!!」なんて思ったことは人生の中で一度もなく、昔の体罰に関する武勇伝のお話を頂戴した時ぐらいです。

 

もはやお酒の場での与太話にすぎません。

 

現実には、ゆとり世代であってもスポーツ分野でも目覚ましい成果を上げる選手はいますし、若くして企業を立ち上げたり、大企業で活躍する人間は存在します。

 

 

sokono-omae.hatenablog.com

 

価値観や考え方が違うことは間違いない

確かに時代の流れに伴って世代間衝突は生まれるでしょうし、相容れない部分は少なからず生まれるでしょう。

 

若者のOO離れなどと言われたりしますが、無駄にお金を使ってもしょうがないですし、たばこやお酒などにお金を使う魅力は感じにくい世の中になりました。

 

それらがなくても楽しめる時代が来ましたし、たばこやお酒の場での直接の会話だけが有効なコミュニケーションツールである時代は終了しました。

とはいってもゆとり世代の人間でもそういった方式を好む人はいます。

 

ただ多様化しただけなんです。

 

そんなつかみどころのないゆとり世代には年齢層が若いという子もあり、上の世代にとってみれば比較的安全圏からの攻撃がしやすい世代であることは間違いありません。

 

その中で気になったことがあります。

 

なぜ子供だけが批判を浴びせるのか?

 

そこのお前が大学以降、特に社会人になってから数多く頂戴したゆとり世代批判の内、

 

ゆとり世代」は何でも用意してもらって当然だと思っているという子ばっかりだから気に入らない。

 

という批判がありました。

 

まぁ、そう感じる方がいるのであれば、ある部分では真実なのでしょう。

 

確かに無いものねだりをせず、自分で自分の世話をすること、現在ある手札で戦うことを考えるべきだという主張はもっともです。

実際、社会に出るとそういう場面は数多くあります。

 

ですが、この批判だけはどうしてもナンセンスであると思っています。

 

こういう感じ方をされる理由

 

日本という社会構造の成熟と硬直化

社会的発展による便利さの向上

教育過程におけるインフラの水準向上

一人っ子・核家族の増加

 

などなど様々の要因において、子供は常に親の管理下で既に確立したやり方を踏襲する事が最も効率のいい道となり、自分で何かを切り開くことがないというものです。

 

 

sokono-omae.hatenablog.com

 

 

ですが、ポイントなのは環境を用意したのは子供ではなく、親です。

教育に関して言えば、多くの場合では子供がわがままを言うというよりは親が先回りして段取りを組んでいます。

 

つまり、足りないという状況を知らないように育てられていることを批判されているわけですが、なぜそれが親や社会は放置されて、ゆとり世代のみに向くのでしょうか。

 

子供に最大限用意をするというのは今に始まったことではないですし、昔から箱入り娘などといわれました。

 

今では子供部屋おじさんなどとバズワードが生まれていますが、要は大きな大きな親心です。

 

子供に苦労させまいと、いい人生を歩ませようと親が努力をした結果なのです。

 

今日の受験や学歴は子供の資質よりも親の財力と尽力による部分が大きいと言われています。

 

つまり、世代間の違いを論ずるならば親世代の変化も考慮に入れるべきだと思うんです。

 

冒頭の話や先の項目がゆとり世代の特徴だったとしても、ゆとり世代の子供だけが悪いのでしょうか?

 

ゆとり世代が気に食わないと叫ぶ連中が人の親として時を同じくしてゆとり世代を育てている自己矛盾になぜ気が付かないのかと思います。

 

そうです。壮大なブーメランです。

 

自分の家の子はそんなんじゃない!なんて言い返す人もいるでしょうが、そんな話をしているのではありません。

 

ゆとり世代」を世代でひと括りにして攻撃するならば、同じく「ゆとり親世代」とでもレッテルを張って攻撃をしなければ非論理的です。

 

親の偉大な愛ゆえに、不足を知らずに育つのは、果たして子供が悪いのでしょうか?

「お父さん、お母さん!僕は足りないを知らないんだ!」

なんて子供に言えとでもいうのでしょうか。

 

そんなことができたらとっくに時流に乗ってゆとり世代を批判している連中なんて蹴散らしてどんどん世の中をのし上がっているはずです。

 

ゆとり・さとり世代が1988年世代から2010年ごろの生まれ世代だとすると、その親はその親は現在35歳~60歳程度という事になります。

 

ここまで広げると非常に広範な範囲ではありますが、コアなゆとり世代でいうと1992~1998年生まれ程度でしょうか。

 

その親たちは現在、大体50歳から60歳程度になります。そこのお前が入社したころはまだ40代で働き盛りだった人も多いでしょうか。

 

その人たちが子育てをしている子供の世代なのですが、なぜか親も悪いという話にはなりません。

 

ゆとり教育ゆとり教育で受け入れ、子供に対しての教育をする人たちは棚に上げて。

 

ゆとり世代と時を同じくしてモンスターペアレントという言葉が生まれたことは脇に置いて。

 

ゆとり世代の人間が少しでも要求水準に満たないと、彼らではどうしようもなかった環境的要因のせいにして個人を批判します。

 

これがどうしても納得がいきません。

 

そういう風に育てたのが親世代ならあんたらで尻ぬぐってよ!なんて思いたくなるものです。

 

昔からいるモンスターカスタマーパワハラ・セクハラ上司、新たに生まれたモンスターペアレントには最近まで強い対応が見られなかった割には、ゆとり世代の子供に対しては非常に強い風当たりを感じるのはそこのお前だけでしょうか。

 

そういう時代が到来したことを理解し、それに合わせて世の中には思い通りにならないことやロクに準備されていないけど何とかしなければならない場面があることを淡々と教えてくれればいいのですが。。。

 

どうも憎まれ口をたたかないと生きていけない人がいるのでしょうか。

 

子供だったゆとり世代が自分達ではどうしようもない環境に飲まれた結果をグサグサ刺して、本人のコントロールできないところを攻撃するのはレベルの低い対立だと思いますし、建設的ではありません。

 

どうも世の中に溢れる若い世代への攻撃が何も生産的でない気がしたので、こんな記事を書きましたが、これからのシニア世代を少ない人数で支える若者を少しでも温かい目で見てくれたらと思っています。

 

気に入らねぇって批判をくらわすだけなら誰でも出来ますが、ゆとり世代にも光るスターはいますし、日本社会の未来を担うものです。

 

そこのお前はゆとり世代の資質的な部分では悲観していませんが、もし懸念があるのであればなんとかいい方向に助けてくれたらいいんですけどね。。。

 

 

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