そこのお前の外資系勤務と与太話ブログ

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【純ジャパの英語】埒が明かず、英語漬けにされた話【地獄】

純ジャパが初めて英語漬けにされたスパルタの話

スパルタ先輩:「今日からお前は英語マシンだ!」

そこのお前:「え、おれすか?」

スパルタ先輩:「そうだ!お前しかいない!」

そこのお前:「。。。頑張ります。。。」

 

数日後・・・

 

スパルタ先輩:「うそだ。。。いくら何でもこれはひどいよ。。。」

 

そこのお前「Oh… I think so…」

 

―――――

こんにちは。

そこのお前です。

 

どーしようもない茶番でしたね笑

今日はそこのお前が派手に地獄を味わった英語漬けの日々の話をします。 

 

英語漬けスパルタは辛いが英語学習において最も効率がいい

 

英語習得ですが、この記事にあるように何か伝えたいという執念が強ければ強いほど習得の効率は上がります。

 

sokono-omae.hatenablog.com

 

外国人の恋人を作る(!)だったり、留学等海外生活を始めるのが最も効率とされるのはこれが理由です。

 

つまり、日本語を頼れない環境に強制的に自分を落とし込むということがハードながら最も短期間で目的を達成できるようになる方法なのです。

 

ですが、やっぱりありますよね。

英語漬けに躊躇する心。どうしても一歩が踏み出せない心。

というわけで、今回はそこのお前が英語に対する恐怖心や怖さを克服した話をします。

 

メッセージは

  • 英語に対する恐怖の大半は正体のないものだった

  • ネイティブじゃない英語話者との英語コミュニケーションはむしろ楽しかった

  • 英語への心理的障壁を取り除くのは若ければ若いほどやりやすい

この3点です。

 

英語漬けが運命を変えた英語ディベート大会の話

 

さて、具体的な話に移ります。

そこのお前は大学在学中に縁あって、法律関連の国際ディベート大会に参加することになりました。

 

何ぶんマイナーな分野のためか非常に競争のパイとしては小さめでしたが、東大や京大、東北大、阪大、名大、早慶などの名だたる大学は軒並み参加する割とレベルの高い環境でした。

 

そういう大会にあって、少ない参加者の割に皆さんかなりガチで勝ち抜くためのトレーニングを積みます。

が、実はこの大会、2種類りました。

 

・最初から英語でやる本大会国内予選

・日本語でできる国内大会

 

そもそも、そこのお前、まともに英語でしゃべったことなんてなかったので国内大会がいいなぁなんて思いながらやっていました。

と思ったら、やっぱりみんなそう考えたんでしょうね!

国内大会の方が希望者は多かったです。

 

すると、誰かが国際大会の方に行かなきゃいけないんですが、そこでガッツリ指名が入ったわけです。

理由は、 

今の英語力は置いといて、一番ガッツありそうだから!

今考えるとむちゃくちゃな理由ですが、当時の参加チームは人のやりくりに苦しみ、高校野球出身だったそこのお前の気合と根性にすべてを賭けたわけです。

 

確かに、やるからには勝ちたいわけですが、はてどうしたものか。。。。

 

それが最初の茶番の前段。。。

 

暗澹たるスタート・英語漬け地獄の始まり

言われるがままに日本語ですらろくに知りもしない法律用語を我流で翻訳しながら立論原稿と基礎知識の問答練習が始まりました。

当然、たどたどしい酷いものでした。

 

この時、そこのお前には自分の前に敷かれた地獄行のレールが見えてしまったのです。

 

このままいったら、国際大会出場はおろか、国内予選ですらみんなの笑いものだ。と。

それどころか、チーム内からも突き刺さる冷たい目線を背負って大会に出なくてはならなくなる。。。。と

 

これはヤバい。。。

英語漬けにでもならなければ人生における立ち直れない挫折になる。

 

割と人生の中で最も大きな破壊的恐怖を感じていました。

 

今考えてみれば、失敗してもまぁ何とかなったのかもしれません。

ですが、どうしても下手をこきたくなくて、全てをなげうち、英語漬けになる選択をしました。

その間、全ての他の活動を停止し、英語の練習に注力しました。 

 

最終的には地獄のような特訓を自ら施し、スパルタ先輩に施されながら、無事に国際大会出場と国際大会での1ラウンドで勝利を得ることができました。

 

その時点ですらお世辞にもいい方とすらいえない英語力でした。

が、英語漬けの日々を乗り越えた自信と手にした結果は英語に対する劣等感や苦手意識、恐怖感を拭うには十分すぎる成果でした。

 

sokono-omae.hatenablog.com

 

  

もっと大きな恐怖が英語漬けへの恐怖を消し去る

正直、英語をしゃべるのは怖かったですが、それ以上に、まともにしゃべれなかったらもっと自分の人生が怖いことになるというケツに火が付いた状態が功を奏しました。

 

しゃべるのを怖がっている場合ではありませんでしたし、しゃべれたらあとは何とかなるはずだったのです。

 

心理的に利害が一致したところで、準備期間2か月の自分の時間をすべて費やして英語漬けの日々にて必死に練習を重ねました。

 

具体的に注力した英語漬け分野

 

日常会話?しらん!!感情表現??知らん!!!笑い話!?!?日本語でもできねぇし笑顔なんか見せてられん!!!

とりあえず、法律用語!!事実を淡々と表せる構文!!

 

こんな勢いで必要なポイントに絞ってちょっとずつしゃべれる論理展開の種類を増やしていきました。

 

AはBである。

に続いて、

「なぜなら」、「したがって」、「このように」、「しかしながら」、「同様に」、「

反対に」、Etc Etc

 

このようにして非常に簡潔に述べる文章と同時に、文をつなぎ文脈を作る文の関節の種類を増やしました。

 

同じ単語ばっかり繰り返すとダサいのでいくつか言葉の数を仕込んだりしながらなんとかそれっぽく見える工夫も入れました。

 

ただ、頭や知識を英語漬けにするだけではたりません。

 

口を英語漬けにしないと事前に念入りに用意した文章も出せない。

これを身にしみて感じました。

 

リスニングができても自在にしゃべるに至らないのと関係しますが、喋る回路に文章をインストールするには口を動かすしかありません。

 

事実、大会では様々な相手の主張に合わせていろいろなバックアップ集を用意します。

日本語であればアドリブが利きますが、やはり英語ではその引き出しが少なく、反射神経による対応はあまり信頼できません。

 

そのため、用意した資料は書いて満足せず、必ず言葉にして練習で使い、失敗を繰り返しながら精度を上げていきました。

日本語のような反射は効かないので、あくまで英語漬けの物量作戦を敷きました。

 

つまったり、途中で考えたりしてもいい日常会話と違い、淀みなく淡々と一定のペースでしゃべるというのは非常に難しい技術でした。

 

実際、練習で使うとなんだこの文章?ってなったりするので、ネイティブほど使いこなせない分、書いている時の心としゃべる時の心はきちんとすみ分けて考えたほうがベターと思います。

 

そのため、言葉を頭だけでなく、口に覚えさせ、一度いいだしたら考えなくてもそのまま口を突いて出るように限られたフレーズを徹底的に練習しました。

歌を覚える要領です。洋楽を歌いまくったら(聞きまくったらではない)、英語が喋れるようになったという人は割といるようですしね。

 

英語漬けの副作用

 

たった2か月限定でしたが、朝起きてから夜寝るまでずっと英語のことばっかり考えていました。

普通の学部の試験期間もありましたが、正直それどころではなく、成績はお察しのレベルになり、単位を落とさないギリを攻める才能に目覚めました笑

 

この時の感覚で皆さんにお伝えしたいことを説明しますと

日本語だったら絶対答えられるのに英語で答えられなかった悔しさで調べた英語の方が最初から用意した文章を読むよりも覚えが早かった。

ということです。

 

だからこそ、英語漬けになり、悔しい想いをしたことが功を奏したのです。

 

これ、結構盲点で、普通はまず習って準備して、それを出すというシンプルなものと考えがちですが、実は逆なんです。

安全策ではありますが、英語漬けの環境に比べて学びが遅いといえます。

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まず英語で表現させて、「あー!出てこない!」ってなったものを重点的に調べてもう一度言葉にした方が早いのです。

伝えられた!という快感が脳に覚えるのを促進させます。

 

そして、大会当日

その日は過去最大に緊張して迎えました。

恐怖というよりはここまで英語漬けになったんだから何とかして勝ちたいというアドレナリンの暴走だった気がします。

 

結果的には国内予選の突破と国際大会でも自分が臨むラウンドでは勝ちを収めました。

 

ここまでやれたことについて、他人から見れば普通の一歩かもしれませんが、ここまでの自分自身の英語漬け・法律着け道のりを考えると、進化した自分を褒めてあげたい

そんな気持ちで大会を終わることができました。

 

 

大会後には大会参加者とともにワイワイするパーティがありましたが、ビビりの人見知りなそこのお前は日常会話をほとんど練習していなかったこともあり、割とおとなしくしていました。

 

ですが、他国の学生のパワーがすごく、いろいろと話しかけられまくりました。

当然ネイティブでない子たちもいて、向こうもたどたどしい英語だったり、ぐちゃぐちゃな英語だったりしましたが、彼らは臆することなくしゃべってきます。

 

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とりあえず、伝わればいいんだよ!正確性は後からついてくる!

そう言わんばかりに、積極的に屈託なくしゃべりかけてくれました。

英語漬けなんてネガティブな表現ではなく、英語に喜んで漬かっているみんながいました。

 

こういうフランクで無邪気なコミュニケーションは若くないとできないなと思いましたし、やっぱりそこのお前が英語に抵抗感を持っているのは誰も要求していない完璧性だったり細部の部分に拘ることで、自分たちで勝手に自信を持つことを放棄しているからなんだと理解しました。

 

それに、大人になればなるほどそういった部分が求められる場面が増えますし、人としても成長するのでいろいろ気にしがちになってしまいます。

 

だからこそ、本当に無邪気なうちに英語漬けを経験して英語に対する心理的ハードルを取り去っておくことが割とやりやすい方法なんじゃないかと思いました。

 

 

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堂々と軽く扱おう「英語はただの言葉だよ」って。

僕らを苦しめる異世界の正体不明物体じゃないよって思えるように心理的負担を下げるには年を取ってから理性で本能を押さえつけるよりも、本能のそばにいつも英語がさりげなくあるぐらいの距離感からスタートさせるほうが圧倒的に心理的負担が少ないと思います。

 

子供に対しても、最初から苦しい英語漬けでゴリゴリやるよりは身近に置いておきながら、興味や執念がわいたら本格的に漬けるという機会を待てるような準備をしてあげればいいと思うのです。

 

(ヒップホップ好きの先輩は子供に聞かせまくっていたら子供がスラングを覚えまくってアワアワしているらしいですけど笑) 

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繰り返しますが、

1、英語に対する恐怖の大半は正体のないもので

2、ネイティブじゃない英語話者もたくさんいて、その人たちとの英語コミュニケーションはむしろ楽しかったし

3、こういう無邪気で肩肘張らないスタイルで英語を使える若い時期の方が心理的障壁を取り除きやすいっていう事です。

 

若い方が楽ではありますが、いくつになっても遅すぎるということはないです。

重要なのはとりあえずぶっこんでいけるという事のようです。

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もちろんネイティブと同じになれるか?という意味では限界がありますが、皆さんには日本語があるので、ネイティブになることに固執しなくてもいいのです。

ただ、使おうとする意識と意欲・執念にこだわりを持ってください。

 

まぁ偉そうに言ってますけど、そこのお前の人見知りでビビりなパーソナリティ的には厳しいなと思ったりしてます。笑

ですが、そこはいっぱしの大人として、欧州の言語にも積極性を見せようと思います~

 

 

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そんでは!

【純ジャパの英語】日本語習得の並外れたコスパの悪さと日本人が背負う他言語習得への高い壁【環境】

純ジャパは英語よりも先に日本語って大変だよねって話

 

そこのおまえがきょうはかんじしゅうとくのむずかしさとにほんじんのげんごについてかたります。

 

!?!?!

 

純ジャパの人にとってはむしろ読みづらいですね。 

 

 

これを漢字にすると

そこのお前が今日は漢字習得の難しさと日本人の言語について語ります。

です。

漢字だと簡単ですね。

 

純ジャパに読めて外国人に読めない日本語

外国人には漢字が混ざると大変です。

今日は1月1日、元日、初日の出を見ようと日下部さんから大晦日に誘われましたが、1月11日まで日本にいません。

が圧倒的に読めないそうです。

 

この1文に“日”という漢字は8回出てきますが、全て読み方が違いますもんね。

くさかべさんはさておき、その他は日本人ならばなんも考えずに読めますね。

 

これほどに高度なことを日本人は自然とできているわけですが、それまでに大変な労力を必要としているんですけど、どこまで効率化できるのだろうか?という話です。 

 

。。。。

純ジャパは英語より先に漢字を覚える

さて、そこのお前は超絶字が汚い人間です。

漢字練習帳のお手本すらはみ出しちゃったりする程に字を書くのに適していない人間です。

本当に現代に生まれてよかったと思っています。

 

今は手で書かなくても何とかなる時代になりましたから笑

 

そして、昔から思っていたのですが、字を見れば人柄がわかるなんて説、海外の人にとってはそんなん知ったこっちゃないと思うんですけど、なんて傲慢な説なんでしょうか。

人を顔や体系、着る服のみで判断する浅い考えと何ら変わりません。

一部分しか分かりませんし、時代遅れにもほどがあります。怒

 

 

字が汚い人は頭がいいというのも真偽不明ですが、ただ単に字が汚くても頭がいい人はいるというだけの話だと思います。

汚ければ汚いほど頭がいいというのとは違うと思いますが、そこのお前的には信じたい迷信ですね笑

 

 

さて、こんな漢字ですが、英語圏を始め、海外では非常に珍しがられます。

 

特にヨーロッパ圏の方で注目をひきやすく、そこのお前も仕事中に日本語で打ち込みをしていたり、うっかり資料の中にメモの日本語を残したまま同僚や上司に見せたりすると、このはどういう意味はなんだ?と多少興味を持ってよく聞かれます。

 

珍しくて、不思議な印象があるのでしょう。

まぁ日本人が着る服にガッツり英語が入っているのが一時期流行ったのと同じですね。

意味や使い方はさておき、漢字は単語としてもちょくちょく進出してるようです。

 

欧州では謎の漢字を背中に背負った人とかいますし、子供がフェイクタトゥーを漢字で書いていたりします。

(※ちなみに、その子供は女の子でしたが、“相撲”とがっつり腕に入れていました。相撲の意味は分からないまま入れていたようで、聞かれたときに画像と一緒に見せたらものすごく複雑な顔をしていました。。。笑)

 

そんなこんなでいろいろと不思議な注目を浴びる漢字や日本語ですが、正直ヨーロッパでは中国の簡体字等とも混ざって日本の漢字も使われています。

 

純ジャパが操る文字の豊富さ

 

外国人にとって日本語でさらにトリッキーなのがカタカナおよび平仮名の存在です。

これが出てくることによって、欧州に人にとってはいくつの文字を操っているのかわからなくなるそうです。

・難しくてクールなやつ(漢字)

・丸みを帯びたやつ(平仮名)

・カクカクしたやつ(カタカナ)

 

大体そういう形で認識してもらっていますが、これら3種類をアルファベットキーで打ち込みながら巧みに変換していくのを見て、驚く人は多いです。

 

一説にはアメリカ人(または英語圏)の人が日本語を十分なレベルで習得するには少なくとも88週間必要だとか、4000時間程度必要とするとか言われています。

88週間は学校の勉強のリズムでは約2年強、4000時間であれば、一日10時間勉強しても丸1年以上かかります。

ですが、これはあくまでリーディングとスピーキングです。

 

ライティングが入ったらこれだけでは済まないでしょう。

 

とまぁ、不名誉なほどに難しい言語認定されています。 

まぁそれもそのはず、欧米は基本的にはアルファベット26文字をベースにして、それにいくつかアレンジが加わったものしかありません。

特殊なのはロシア系の言語やギリシャ語ぐらいです。

 

それ以外は発音の違いはあれど、日本語ほど苦労せずに文字自体を覚えることができます。

その他、アラビア語タイ語なども非常に異なる表記体系を持ちますので、難易度が高いといわれていますが、それでも日本語で使用する文字は複雑性の観点において群を抜いているようです。

 

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純ジャパであるそこのお前にとっては生まれて20年以上それが当たり前だったので特に考えたこともありませんでしたが、50音×2種類に加えて、何千字と種類があり、ほとんどの字において読み方が複数以上ある漢字を使わされるって冷静に考えると恐ろしい。。。

 

もちろん、冒頭のように全部が平仮名かカタカナで表記された世界(例えばハングルもそう)で文章が書かれると非常に長くて文脈を推測するのに苦労しそうです。

ですが、この便利さと文化と直結した文字表現を享受するにあたって、鬼のような時間を国語および漢字習得に費やしてきたなぁと思います。

 

そう考えると、漢字をやっている間にもう一個の言語を学べちゃいそうなぐらいです。

 

それに、もう一つハードルがあります。

文法体系の違い

欧州系の言語にも当然文法の違いはありますし、省略したり、入れたり、活用形の種類が違ったり様々な違いがありますが、とはいっても日本語とそれらの言語ほどは離れていません。

 

例えば

私はあなたがとても好きです。

という例文であれば、I like you very much と単純に訳します。

日本語をそのまま語順に英単語変換するとI you very much like (do).です。

 

この時点で、語順ががっつり入れ替わっているのです。

 

さらに、私は会社へ20分間歩きます。(私は20分間会社へ歩きます。

であれば、I walk to the company for 20 mins I walk for 20mins to the company)となります。

 

それを日本語の順番のまま訳すと

I the company to 20mins for walk I 20mins for the company to walk

 

となります。

 

もはやわけわかめです。

 

文節単位で区切ればもう少しわかりやすくなりますが、そもそも文節も順番がひっくり返っているので初見殺しもいいところです。

単純な構文でここまでの違いなので、当然もっと複雑になればさらに意味不明になります。

 

だから、巷では頭の中で英語脳を育てて、英語を扱うときは日本語脳をオフにするんだ!なんて表現がなされたりします。

 

ぶっちゃけその通りです。 

 

純ジャパは英語脳を後で作らなきゃいけない。

 

そこのお前も日本語でしゃべっているときに急に英語を喋れ!といわれるとまごまごしますが、きちんと英語脳に切り替わっていれば普通に対応できます。

外国人も英語脳をオフにして日本語脳をオンにします。

 

ですが、その領域に到達するにも結構時間を必要としました。

英語を使ってしゃべることを本格的に始めて、7年以上はかかったでしょうか。

日本で暮らし、日常で英語をしゃべるのは10%以下という状態ではそれぐらいかかりました。

 

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が、そもそも思ったのです。

日本人は英語以前に日本語を習得することに恐ろしく時間をかけてきた

 

そして、英語や欧米系の言語を習得しようにも文法体系が違いすぎる言語を一から脳にインストールしなければならないことに。

 

スポーツに例えるなら、欧米の言語同士はこんな感じです。

ラグビー<=>アメフト

野球<=>ソフトボール

柔道<=>レスリン

これぐらいなら、トッププロはさておき、素人うスポーツレベルならやってやれないことはないでしょう。

 

が、野球=>サッカーとなるとかなり畑が違いますし、もしかしたらサッカー=>相撲ぐらい違うかもしれません。

 

これぐらいひっくり返った状況で頑張らなきゃいけないので、本当にハードルが高いと思います。

日本語もできて、英語もできて、さらにほかの言語まで全部ほぼネイティブレベルでできてしまう人はいわゆる超人です。

超人中の超人といっても過言ではないレベルです。

 

ヨーロッパ系の言語のみのトリリンガルよりもそっちの方がもっと圧倒的に難易度が高いです。

今の日本に来る留学生なんかは日本語・英語・母語のトリプルコンボをキメてちゃっている人が多いですよね。

その中で日本語も漢字表現も含めて完璧という人は非常に少ないですが、それでもどうやったらそんなに堪能になれるのか不思議に思います。

 

非常に洗練された敬語や謙譲語、丁寧語等の使い分けまでを要求せずとも普通に日本人が十分意図を察することができるレベルになるにも大変な努力が必要になります。

 

日本人だって覚えるのにクソ時間使ってるじゃんね

実際、漢字をある程度普通に使いこなし、丁寧語程度まではしゃべれるようになるまでに義務教育9年をがっつり使っています。

更に、小学生の漢字ドリルや漢検受験のための漢字習得のみの勉強などを合わせると相当な時間を日本語の読み書きの習得に費やしている気がします。

 

中国はさらに多い字数を使いこなしますが、どうしているんでしょうか。

(※どうやら発音は難しいようですが、漢字の読み方は大体一つか二つであることで数は多いようで、一つ一つの難易度は低いそうです。)

 

それでも日本人はお年上の世代から、最近の若い奴らはボキャブラリーが貧困だ!などといわれるわけです。

まぁたしかに、辞書を見れば本当に見たこともない単語が山ほどあるわけですし、日常会話や通常生活する上での文章に出てこないものも多いです。

 

でも、これ、文化や伝統、芸術としては非常に高度で素晴らしいと思うんですけど、このグローバル社会ではかなりのハンデになっているんじゃなかと思います。

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日本人一億総ハンデです。

 

今でこそ、スマホや変換機能によって、読めて意味が分かればなんとかなる時代は来ていますが、昔は書き取り必須でした。

しかも、止め、ハネ、はらい等の形をこれでもかというほど整えます。

それに、読み方も正確に把握しなければなりませんし、字が汚かったり、漢字の誤字や脱字があると目くじらを立ててみんなが怒ります。

 

きったね!

 

間違ってら!

 

だっせ!

 

麻薬常習者の字じゃん!

 

教養がないなぁ!

 

失礼だ!

 

底の浅い人間だな!

 

頭悪そう!

(※そこのお前がこれまでに言われた字にまつわる罵詈雑言集)

 

なんて。。。泣

反応は千差万別ですが、社会においてはまぁいいか!がありません。

 

それはそれは皆さん鬼のように時間を使って習得してきたわけですから、他人のミスにはなお厳しくなります。

だって、ミスるってことは練習が足りない、怠けているって考えちゃうこともあるから。

 

でも、これって結構大変なことだと思うんです。

 

それでも美しさやちゃんとした書き順にこだわる日本の漢字教育を見て、もはや芸術の領域に違いないと思います。

 

この現代ではもうそういうのは美術の領域でやればいいんじゃないかと思うほどに。

 

このグローバル社会の時代に子供の時代の貴重な吸収力が高い時期をこの細かい物に過度に時間を使いつづけていいんでしょうか。

 

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もっともっと教えるべきものは増えているし、お金の教育、インターネット関連の教育など既存の5教科(国・数・英・社・理)のみを主要とする時代は終わっているんじゃないかと。

 

もちろん、大切なことに変わりはないですが、それ以外にも重視するべきものが増えた中でスリム化と新しいスタンダードを入れることはできないのだろうか。

 

欧米の子たちがその他の学習や勉強を積むことができる時間に日本人は必死こいて大量の漢字を覚えることに精を出す。

 

漢字が覚えられるんだったらプログラミング言語やコードを覚えるもの他の人に比べて得意だったりしないのかな??

 

なんて笑

 

とにかく、日本語、特に漢字を覚えるということについて並々ならぬリソースを使って子ども時代を過ごしている日本人ですが、同じ日本語を使いこなすという文脈においても単純な読み書きの習得に割くウェイトを下げ、論理的思考能力やディスカッションをする能力を養う時間を設けてもいいと思ったりします。

 

 

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んじゃ。

 

 

【キャリア】法曹になることが本当に儲かるかずっと考えていた話【進路】

働き方改革の蚊帳の外の最強戦士たちのエグさの話

法曹と進路を迷っている方がいたら、こんな考え方もあるんだよ~っていうご参考にしていただければと思います。

 

さて、そこのお前は大学時代、法律を専攻していました。

なんなら、弁護士になりたいなと思って法学部の門を叩きました。

(※あんまり向いていないことが分かったので、結果的にはあきらめざるをえませんでましたが。。。)

 

そのため、自分の周囲には割と多くの弁護士・法曹関連の友人がいます。

 

さて、そんな圧倒的な競争を乗り越えた頭脳バケモノの弁護士ですが、基本的に労働時間を気にしない職業ではあり、彼らは頭脳労働界のアスリートといえます。

 

彼らは土曜日も日曜日もなく働きます。

週の労働時間が100時間に到達することもあるそうです。

 

彼らは司法試験の通過を経て、頭脳的ハードワークになれていますが、それでもものすごい時間です。

週100時間だと、一日約17時間働いて、ようやく日曜日だけ全休が取れるのです。

 

月間に換算すると約450時間。、所定労働時間が平均的40時間だったと仮定すると、270時間程度の残業です。

 

もはや想像の埒外ですが、彼らはこれぐらい働くことがあります。医者に負けず劣らず恐ろしい業界です。

 

法律というフィールドで思考を展開し、そこから導かれる結論や戦略を世の中に提供することで生活します。

半端な体力では及ばない世界ですし、実際多くの弁護士は勉強時間も含めて基本的に職業をすべての中心に据えるそうです。

職業中心の生活、時間管理、金銭管理、交友関係整理などなど。

 

普通のサラリーマンよりもずっと烈度高くこれらのコントロールをしています。

その希少性と効果ゆえにものすごい時間単価の依頼料を実現します。

 

優秀層の所得はとんでもなく高いです。

初任給で1000万を超える事務所すらあります。

そういった事務所は、東大法学部東大法科大学院卒!司法試験は上から数えたほうが圧倒的に早い合格順位!ってな方々がそういったえげつない世界の門を叩きます。

 

サッカー選手や野球選手にも1球あたり、試合当たりいくら?などと換算されたりしますよね。

ソフトバンク時代の松坂は1球が1億円に届こうという勢いでしたし、メッシやクリスティアーノ・ロナウドは週給換算で何万€か?などと言われていますね。

 

知り合いにそういう超大手事務所所属弁護士同士で結婚した夫婦がいますが、もはやパワーカップルなんてレベルではありません。

世帯年収が20代中盤にして2~3000万円です。

もはや想像もできないような世界ですね。。。

 

実際、お金を使う暇すらないようですので、どこかでキャリアを落ち着かせることになるとは思うんですが、それにしても収入に見合うだけの労働のエグさだと思いますよね。

外資系戦略コンサルタントなんかよりも格段に稼いでいるというわけです。

(もっとも、キャリアのスタートが他の業界の優秀層に比べて2年から4年程度遅れを取るため、年齢別収入レベルではそこまで圧倒的な差が出るわけではありませんが。。。)

 

医者の残業時間についてはこのほど検討がなされていますが、弁護士の労働時間についてはどうなんでしょうかね。

 

 

。。。

 

。。。

 

なんて考えながら、ずっと考えていたんです。

 

頭脳アスリートとも言っていい弁護士は本当に儲かるのか!?

 

と。

 

冒頭の過程の若手時代の労働時間

月間450時間、年間5400時間。

年俸1500万円(かなり高い層です)

上記仮定では時間単価だと彼らの稼ぎは約2780円です。

 

自らの時給と比べてみると差がわかると思いますが、同じ働き方をした場合の日系大企業レベルの給与とそこまで変わらないと思いませんか?

特に残業代が同時間分ついたとすれば本当に手の届かない領域でしょうか?

ちなみに標準労働時間の約2倍が残業、当然深夜または休日にもはみ出すので、当然割り増しがあり得ます。

 

ざっくり比較してみましょう。

  • 弁護士が通常一年目になる26歳程度をベンチマークとします。

  • 日系大手との比較をしますので、モデルとして標準給与を26万円と仮定、月間標準労働時間を約165時間とします。

  • 弁護士と同じだけ働いたと仮定して、はみ出た275時間を標準的残業代割増率25倍、

  • はみ出た275時間の内、深夜早朝休日時間に該当すると予測される3割(90時間)を5倍で計算してみましょう。

(※ちなみに、この26万円、大体月間30時間残業、ボーナス4か月分と仮定して、年収がちょうど500万円程度になります。弁護士の約3分の1ですね。)

 

まず、ベースの月給26万円

これを時間単価に直すと1580円/時

 

残業代

通常残業=1580円×1.2倍×185時間=36.5万円

深夜早朝・休日該当分=21.3万円

 

合計で約84 万円/月です。

これを一年通した場合、1008万円

 

民間企業ではこれとは別にボーナスがありますね?

月給の4か月分とします。

すると、104万円

しめて、1112万円です。

 

まだ390万円弱の差が出ていますが、実際、時間単価に直してみるとかなり肉薄したと思いませんか?

給与が高い民間企業の場合、この差はもっと縮まり、場合によっては追い付いてしまいます。(総合商社・金融系など)

 

もちろん、こんなに残業ができる企業でなおかつ残業代もそのまま出る企業は存在しないと思いますので、大量に働かされたとしてもこれだけの金額を短期間にもらえるというのはすごいことですが。。。

 

日本文系最強と言っても過言ではない集団に対する対価と大きく違わない効率で得ることは不可能ではないのです。

 

というか、まっとうな弁護士軍団はもっともらっていいんじゃね?って思います。

 

しかもそんな長時間労働って30代を超えて40代になっても続けられるような甘いものではありませんし、プライベート時間はほとんど焼失します。

 

更に、名だたる大手事務所に属さない中堅どころ、半大手の事務所はここまで働かないものの、その分年俸も低めになります。

すると、基本的には狭い業界で、収入情報も割と共有されていたりするようなので大手事務所をベンチマークに規模差に合わせて相場が下がっていくそうです。

 

場合によっては500万円や600万円でおそろしいほど長い時間を使い尽くされる事務所も存在するという噂です。

そういう場合、雇う側は法律のプロなので、対策も完璧です。そんじょそこらの中小企業のように無対策で労基にかけ込まれて大慌てなんて下手は絶対にこきません。

(※この話は既存事務所に所属する弁護士の場合です。自分で事務所を開業したりすることができればまた違います。)

 

 

ということは最高を2700円~3000円程度として、どんどん下に推移します。

この金額、場合によっては日系の非管理職の内にも到達できる可能性すらあります。

 

そう考えると、

本当にコストパフォーマンスのいい職業か?という意味では疑問符が付きます。

 

今の時代では最先端のIT関連エンジニアの方が稼ぎが多いかもしれません。

 

さらに、法曹になるにあたって一般的な人は学部の法律履修とロースクール、司法試験合格と司法修習で就業までに通常最短で4年を費やします。

その間、彼らは1日12時間や15時間を平気で授業と受験勉強に費やします。

 

もちろん中には圧倒的に要領がよく、頭も抜群にいい人もいますが、多くの人はこれぐらいやっていましたし、4大事務所と呼ばれるようなところに入る人たちはものすごいハードワークでその狭き道をつかみ取る人たちでした。

 

もちろん、そこまで圧倒的な事務所に行かなくても、基本的に民間企業以上のハードワークが相場の業界です。

 

その苦労と成功可能性、その先に続く一生勉強し続けることを考えると、ちょっと収入低すぎやしないかな??というのが素直な感想です。

逆にそれよりもイージーだけどもっともらっている人たちがもっと勉強しろっていう事ですかね??笑

 

弁護士はそもそも労働者ではない。 

 

弁護士はもともと個人事業主という扱いとなります。

すると当然残業と定時という概念は存在せず、その他のいわゆるサラリーマンが享受できる利益も対象外なものが多いです。

確定申告も自分で行う必要があり、税理士をつけたり、自分で対応したりしながら、本業でのハードワークをこなします。

 

当然、受験生時代からハードワークして当然という環境下で育ったので、弁護士はたいてい、かなり根詰めて働きます。

 

それにクライアントも、せっかく弁護士を雇っているのだからお金払っている分、使えるだけ使い倒す!という考え方の人もおりますし、中には一生を左右するような大問題を弁護士にゆだねる場合もあります。

 

なので、その仕事の重たさを考えるとますます彼らはハードワークを強いられるようになりますし、クライアントが思った通りに行かなければ彼らは非常に強い批判を食らう立場にいます。

 

そういった評判のリスクがそのまま彼らの弁護士としての評判に直結します。

年を経るごとにうまいさばき方はわかってくるようですが、若いころは泥臭く時間を使って、時には教えを乞いながら下積みをしていくそうです。

 

そんなアスリートキャリアを迎えるよりは民間企業の方が選択肢も多く、つぶしが利くなぁと考えた次第です。

同時にそこのお前が興味を持っていた海外でのキャリアもより手の届くところにあるという観点からそこのお前は法曹を諦めました。

 

ましてや、あんな頭脳バケモノたちと張り合って、上記のびっくりするような大手に入れるとは到底思えなかったので、その時点で法曹から思考を離して、自分がのびのび生きることができるであろう環境を探すことに注力することにしました。

 

正直、超がんばってそこのお前が行けたであろう弁護士事務所よりも今の方が時間単価でいえばいい結果になっているんじゃないかとすら思います。

 

ただ、この話、お金の面ではというだけです。

 

社会的な地位は弁護士の方が高いです。

 

仕事の内容は弁護士でなければできない仕事ばかりです。

 

正義や道徳、倫理観に基づいた社会的貢献の意義も非常に大きな仕事です。

 

もしかしたら人の一生を救うような仕事ができるかもしれません。

 

人を救うという側面も多分にある職業です。

 

 

そういった仕事に純粋に魅力を感じている人はぜひ志望を継続してほしいです。

 

悪徳弁護士も中にはいますが、知り合いの弁護士たちは本当に素晴らしい人たちが多いです。

一生かかっても敵わないなぁなんて素直に尊敬できます。

 

 

それゆえに、

・金銭的なメリットだけで弁護士を目指すには割に合わないと思う瞬間が多いですし、目指さない方がいいこと

・自分の時間を犠牲にしても何か弁護士という仕事を通してやりたいと思える以外はいばらの道であること

 

これを外の立場から彼らを見ながらそこのお前は感じています。

 

誰かになれと言われたから、なっといた方がいいかもな。。。というような消極的な理由は職業の大変さからもお勧めできませんし、とりあえず勉強を続けたらできたから弁護士になった。というような弁護士には仕事を頼みたくありません。

 

進路に迷いなく法曹!といえる以外は踏み出さない方がいい領域だと思います。

 

まぁでもそこのお前はいまだにかすかに憧れというか未練があったりしますけどね笑

もうごちゃごちゃ言っても仕方のないことです。

法曹を選択しなかったことは、そこのお前にとって、その時の最善の判断だったのは間違いないです。

 

それじゃ!

ヨーロッパは全員のびのび暮らしていて、幸福で先進的という幻想

欧米は日本より優れているという思い込み

正直、そこのお前もそういう幻想を抱いていた。

 

どうしてだろうか。

バブル崩壊後に生まれた世代で日本のネガティブトレンドまっただ中で育ったからだろうか。

 

新聞を見てもニュースを見ても日本はヤバいとか海外はどんどん成長しているとかそういうニュースばかりを聞かされてきたからだろうか。

 

まぁ実際住んでみて、日本に比べてよいなと思う場面はたくさんある。

特に、労働負荷のかかり方が明らかに低いことは概ね間違いない。

sokono-omae.hatenablog.com

 

ただ、生きやすいかという意味では必ずしもYesばかりではない。

そもそもヨーロッパで一括りにしすぎていて、いいトコどりでマルっとヨーロッパは素晴らしいと思い込んでる可能性すらある。

 

成長している国もあれば、苦しんでいる国もある。

 

賃金が日本より抜群に高い国もあれば、賃金が日本より低い国もある。

 

日本人レベルに働くのが普通な地域や業種もあれば、定時きっかりで帰るのが普通という事もある。

 

スイスのように滅茶苦茶物価が高い国もあれば、日本よりも安い国もある。

 

北欧のように福祉がとても充実していて国民の幸福だが高い国もあれば、ギリシャのように国からどんどん人が逃げ出している国もある。

 

スペインのように一部の主要都市の独立問題で揺れるところもあれば、イギリスのようにEU自体から距離を置こうとしている国もある。

 

中にはそもそもの身の安全すら危ういとされる国もあり、全く以って同じではない。

 

たしかに、移動の自由が広範囲に認められているし、統一通貨が使える国も多い。

それ故、似ている部分や混ざり合っている部分は多いが、それでも近くに行けば似て非なるものである。

 

ヨーロッパの人がアジアで中国・日本・韓国を概ね一括りにすることもあるように、日本人もヨーロッパを一括りにしがちである。

なんなら、欧米という言葉はヨーロッパだけでなく、アメリカまでセットになっている。

 

そんな形で都合のいい論調を引っ張るように目立つ部分をいいとこどりしてヨーロッパとはなんたるかをドヤ顔で語る浅い議論はいくつも聞いてきた。

 

ある時は北欧を参照し、ある時はイギリスやドイツを引き合いに出す。

イタリアやスペインが出てくることもあるし、オランダやフランスと比べることもある。

 

だが、それぞれの国がそれぞれの悩みを抱えていることもまた事実である。

 

実際、ヨーロッパ諸国同士で仲が悪い国も当然あるし、逆に相互に羨ましがっている場合もある。

ヨーロッパも一枚岩ではないし、ヨーロッパ間での人材の偏りが起きたり、国家間のトラブルを抱えていることはあまり日本では認識されていない。

 

多くの日本人はヨーロッパ諸国のことをちゃんと知らない。

まるでおとぎ話の国のように、どこか遠くに感じている人もいる。

 

欧米は~とは言うが、多くのヨーロッパ諸国よりも日本の経済規模は未だに大きいし、教育水準も比較的高い位置に属している。

もちろん、逆転され、追い抜かされた国もあるし、国際的存在感で劣っているように見えることも多々ある。

 

だが、経済規模・教育水準・社会福祉様々な指標で、ほとんどすべてにおいて日本に勝っている国があるだろうか。

 

くまなく見たわけではないが、圧勝しているのはアメリカぐらいではなかろうか。(これからは中国も?)

 

ヨーロッパ諸国をEUとして束にして見ると規模では勝てなくなってしまうが、それでも国単体で見れば決してあえて劣等感を持たなければならない自分たちではない。

 

無条件に欧米を見習うべきというバイアス

 

それでも、「欧米ではこうで~」とか「日本に比べて欧米は進んでいる~」なんて安易に論ぜられることがある。

特に働き方の文脈や文化的豊かさ、社会的なトレンドでは特に欧米から流入してくる概念やコンセプトは多い。

 

人権だってそうだし、働き方改革だってその通りだ。

様々なものが日本に来ている。

それはそれでいい。

 

sokono-omae.hatenablog.com

 

 

だが、なぜ日本が遅れていて、劣っているという判断がそこになされるのだろうか。

細かい指標を個別に見ていけばこれはこの国がいい、あれはあの国がいいと上には上がいるに決まっている。

 

困ったことに、そのいいトコ取りをするにしても、裏でかかっているコストや犠牲にしているモノに焦点を当てたものは多くはない。

 

そこに違和感を感じずにはいられない。

 

いいトコ取りの違和感

表で目立つところにはいつも裏側の悪いところがある。

というか知らず知らずの間に日本が恵まれている。

 

日本のようにそこもかしこもお店が24時間営業している環境などない。

(※ドイツの一部地域や空港などの常に人が出入りするターミナル等は例外だが。)

 

道端に自販機などほぼないし、スーパーの陳列もめちゃくちゃ荒っぽい。

 

非常に柔軟な休暇制度はあるが、日本のような3連休はほとんどないし、年末や三が日、ゴールデンウィークやお盆はない。

(※年にほんの数日銀行の休みと国民の休日があるが、日本のようにほぼ毎月祝日があるわけではない。)

 

労働時間が短いといったって、大きな工場などは日夜、土日休まず操業するのは普通にある。

 

平均賃金が高い国は総じて物価(人件費)が高いか税金が高い。(あるいは両方)

これでは庶民の暮らしが必ずしも日本よりも圧倒的にゆとりがあるとも限らない。

 

移動の自由はあるが、移民や物価の安い陸続きの国を使い倒して、もともと住んでいる人の利益を守るため、結果的に格差が拡大する動きもある。

 

日本に比べて金額に対して決して質が高いとは言い切れないものも溢れているし、至る所でお金を取るようにして少ない労働時間でも儲かるようにしている。

 

駅のトイレでもお金を払わなければならないし、スーパーのレジ袋は日本よりずっと高いこともある。

他に選択肢がないから払ってしまう。。。といった分野にはこれでもかというほど細かくお金を取る。

これぐらい無料でやってよ!なんてクレームはどこ吹く風で、もしサービスを受けたかったらお金を払え!どうせ他に選択肢がないんだから!ぐらいの勢いで来る。

 

逆に金にならない気づかいやサービスはばっさり切り捨てる。

 

賃金が比較的低い国の人が高い国に出稼ぎに出て、孤独や窮屈感と闘いながら生活を構築する場合もある。

 

国内で使う言語が違う国だってある。

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まぁ住んでみてわかったことだが、いい面と悪い面がある。

 

どうもヨーロッパの事例を無条件に先進的で優れたものとするには少し短絡的すぎると思う。

 

彼らは彼らなりに生きづらさや苦しみを抱えていて、日本がいいと思っていても、彼らがそう思っていないこともある。

 

逆に、日本では議論が再燃しているサマータイムも欧米では廃止が検討されていたりする。

 

ここまで考えてみると、もうちょっ日本人は日本でどういう経緯で社会が流れてきたかをもう少し知ると同時に、欧米の影の部分を理解する必要がある。

 

日本には日本なりの戦い方があると思うし、ヨーロッパのやり方をそのまま持ってくることは文化的にも成立しにくいし、同様の効果が期待できるとは限らない。

 

逆にヨーロッパの人は日本はすごいんでしょ??なんて聞いてくる。

当然、彼らも日本のことをよく知らないからだ。

 

そして、いつも返す。 

「住むにはいいところだが、働くな」 

って。

 

どこの国の人も隣の芝は青い。

やっぱり、いいトコどりが簡単にできるほど世界は簡単ではないようだ。

ヨーロッパの人もここではないどこかに理想を重ね合わせている人もいる。

 

今までのように勝手に日本を卑下し、海外に幻想を抱くのはやめるべきだと思った。

いいところも悪いところも多角的に日本国外という存在を捉えようと思った。

 

ただ、日本にいる若い世代が日本に希望を持っていないという事態は憂慮すべきことだと思います。

 

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